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パッド印刷の伝道師

7月 31日 パッド印刷の伝道師

パッド印刷ってご存知ですか?パッド印刷は、凹版を使った印刷手法で、版についたインキをシリコン製のパッドに転写して印刷します。パッドを介することで、印刷面が曲面や凹凸があっても印刷できることが特徴です。このパッド印刷において、「パッド印刷の伝道師」を名乗る、足立区の株式会社安心堂さんの工場見学に伺いました。

足立区江北にある本社

安心堂さんは創業40年を超える老舗の町工場。パッド印刷以外に、シルクスクリーン印刷も手掛けていらっしゃいます。

まずは創業者であり、会長の丸山寛治さんから、パッド印刷についてのお話を伺います。既存のパッド印刷機は生産性も低く、値段も高い。ということで、自らパッド印刷機を開発、販売してしまうというまさにパッド印刷の伝道師の話しに、クリエイターさん達は釘付けです。しかも、「なんでもくん」などかわいらしい名前が付けられた機械たち、ここでは書けませんが、びっくりするような大手企業にたくさん導入されています。

パッド印刷の伝道師 丸山会長

卓上手動式パッド印刷機 なんでもくん

その後は、後継者である専務取締役の丸山有子さんから、実際にパッド印刷の体験が出来る試作工場のお話を伺います。この場所は、個人のデザイナーがパッド印刷やシルクスクリーン印刷機を使って小ロットの生産や試作できるように開設されたそうです。時間単位で利用することができます。

そして、実際にパッド印刷を体験します。まずは版づくり。版はUV硬化フィルムを使って作ります。これが版作りに使われるフィルムです。

パンダの柄のフィルム

このフィルムを版に張り付け、真空状態にして焼き付けを行います。この工程、昔のオフセット印刷の製版でも見た光景です。子供のころに(もっとサイズは大きいですが)見たことがあります。

小さな小さな焼き付け機

焼き付けて出来上がった版を機械にセットして、印刷をします。今回はお箸に印刷をします。左側が版、画面右側に見える薄い水色の物体がパッドです。ここに版についたインキを転写し、印刷します。

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これが刷り上がった状態。

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そして、これが刷り上がって満面の笑みの篠原紙工の篠原社長。

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普段、オフセット印刷やオンデマンド印刷やUVインクジェット印刷を扱っている立場からすると、パッド印刷はとってもとってもアナログな印刷方法。でも、その分だけアイディア次第でいろんな可能性が広がるなあ、と思いました。そして、co-labメンバーのクリエイターさんたちの、色々な可能性を感じたようで、体験会でもいろいろな質問が飛び出し、飲み会も夜遅くまで盛り上がりました。
ものづくりの職人とクリエイターが出会い、化学反応が起きる場。を目指すco-lab墨田亀沢は、こんなアイディアが広がる工場見学をこれからも開催していきたいと思います。

丸山さん、今回は有難うございました。印刷業界の後継者として感じていた未来に対するモヤモヤを、アイディアを持った人が集まる「場」を作ることで解消しようとしたあなたは、モヤモヤ会の一員であり、同志です。これからもよろしくお願いします!

 

チーフ・コミュニティ・ファシリテーター 有薗