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co-lab墨田亀沢の毎日

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第4回プレゼン会を開催しました。

12月19日にco-lab墨田亀沢として4回目のプレゼン会兼忘年会を開催しました。プレゼン会では、新しく入ったメンバーさんを中心に、お仕事の内容などをプレゼンして頂いています。これによって、メンバーさん同士がお互いの得意分野を理解し、コラボレーションを誘発していくことを意図しています。
いつもはお弁当を食べながらのプレゼンなのですが、今回は忘年会が控えているので、ビールとおつまみでスタートしました。

株式会社PAD 小川道和さん

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アートディレクターの小川さんは、墨田区を始めとした行政関係のグラフィックの仕事を得意とされています。10年前に独立するまでは、ディレクション中心の仕事スタイルだったものを、フリーランスになったことを機に「パフォーマンスが出来るデザイナー」を目指すようになったそうです。小川さんの言うパフォーマンスとは、ボランティア活動、地域活動が行われている現地に赴き、活動されている人たちに直接取材をして、生の声を冊子にまとめることが主だったのですが、現在ではファシリテーション・グラフィックにも力を入れてらっしゃるそうです。
ファシリテーション・グラフィックとは、絵を描きながら会議をファシリテーションしていく方法とのことです。とても大きな組織である区役所などで編集会議を開くと、夫々の立場で思いが微妙に異なっていたりします。それを会議の中で全員が思いを共有できる構成案に作り上げ、編集の軸がぶれないようにする事が大切だと言われます。それを実現するための方法として使われているそうです。
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今回は、「いまハマっていること」というお題が出され、参加したメンバーがそれぞれ「写真撮影」「ムスメさんとのデート」「セグウェイミニ」などを発表すると、それを絵にして書き出していきます。小川さんは、「会議で板書係が必要なら、いつでも出ますよ。」とおしゃっていました。
それ以外にも、紙芝居でのプレゼンテーションもパフォーマンスの一環として取り組まれているそうです。

株式会社forsisters 河村拓哉さん

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forsistersは、5月30日に設立されたばかりのベンチャー企業です。そこで代表取締役副社長を務める河村さんは、大学卒業後、ロイターのカメラマンとしてキャリアをスタートさせ、その後ゲーム業界でCGを学ばれました。4人姉妹に男1人の5人兄弟姉妹という非常に珍しい家庭環境に育ったのですが、全く同じ環境に育った野田祐機さんと2人で、eiffel(エッフェル)というSNSで手紙を送れるサービスを12月にリリースしました。
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ちなみに、社名のforsistersは、そんなお二人の家庭環境と、女性のためにという思いから名づけられたそうです。
SNSが浸透したことで、メールアドレスがわからなくてもSNSで繋がっている人に対してメッセージが送れるようになりました。でも、SNSの便利さを享受する一方で、実際に気持ちを伝えるには、モノにして残したい。そんな思いから、スマホで簡単に手紙が送れるサービスとして手紙SNS『eiffle』を考えついたそうです。
このサービスは、相手の住所がわからなくても、お互いがこのSNSを通じて繋がっていれば、手軽におしゃれなカードを送る事ができます。カードのデザインは、近く8万枚までバリエーションが豊富になり、さらに人権保護団体である、アムネスティ・インターナショナルとコラボレーションをすることで、eiffleからスノーデン氏など人権を迫害されている人たちに応援の手紙を送る事ができるようになっています。
このサービスの印刷部分や封筒作成では、サンコーとコラボレーションしています
webサービスを考えるベンチャーと、歴史あるモノづくりの町工場のコラボレーションで立ち上がったこのサービスに、説明を聞くメンバーさんも興味津々。沢山の質問が飛び出しました。私個人としては、eiffleのお二人に、「このサービスを開始するんだったら、絶対に印刷の町墨田に来た方がいい!」って口説いて来てもらったので、これからも応援していきたいと思います。

有限会社篠原紙工 篠原 慶丞さん

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製本会社の2代目社長でありながら、「紙加工の広場」をコンセプトとするFactory4Fというスペースも運営されている篠原さんからは、「どんな思いで製本に取り組んでいるか。」という自らの姿勢を紹介して頂きました。
篠原紙工では、製本の仕事をするにあたって「感動」「物である価値」「デザインの表現媒体」「機能性」の4つを大切にしているとのことです。紙媒体の数はどんどん減って斜陽産業、衰退産業と言われている中で、紙で作るものの価値を考え直し、それを提示していくことが自分達の役割だと考えていらっしゃいます。
「感動」というキーワードでは、影絵の本をご紹介頂きました。これは、ページを開くとキャラクターが飛び出してくるのですが、そこに光を当てることで影絵になり、さらにその光を当てる方向で、物語が出来上がっていきます。
この本(SILHOUETTE BOOK)の詳しい情報はこちらへ
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「物である価値」として、上下2巻の本を化粧箱にしまうときの入れ具合にこだわって、まるで桐タンスのように本の自重でゆっくりとしまわれる書籍だったり、「デザインの表現媒体」として、写真集の世界観を表現するために、背表紙に通常製本では隠れてしまう糸かがりを表面に見せることで怪しさを表現した冊子だったり、様々な事例を紹介してもらいました。また、「機能性」の高い文具として、複数の印刷会社・加工会社がコラボレ―ションした印刷加工連というブランドでも、中心的役割を務めていらっしゃいます。この4つのキーワードを大切にして、紙の文化を伝えていく。それがご自身の夢だと話されていました。
目の前にリアルに起こること。手に取れて、質感を感じられる事。これこそが物である本の価値なんだなぁと感じました。
こんな篠原紙工に興味を持った方は、毎週水曜日に実施されている工場見学会がお勧めです。平らな紙が、本という立体物に組みあがっていく様子は、一見の価値があります。そして一度見たら本に対する認識が変わりますよ。
 
co-lab墨田亀沢の正式な名前は、co-lab墨田亀沢:re-printingというのですが、「印刷の価値を再定義する」という意味のre-printingを実現されている3名の方に登壇して頂き、内容の濃いプレゼン会となりました。
そして、その後はいつもの如く、遅くまで忘年会は続くのでした。
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≪co-lab墨田亀沢 チーフコミュニティファシリテーター 有薗悦克≫

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