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第1回「スミカメゼミ」が開かれました

5月24日夜、インクデザイン代表 鈴木潤さんによる「スミカメゼミ」が開催されました。
ゼミがスタートしたきっかけは、今年4月、インクデザインにピカピカの(古い)新卒社員あけみさんが入社されたこと。
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彼女にデザイナーにとって必要な思考法や技術を教える必要が生じたタイミングで、これをco-lab墨田亀沢内で水平展開すれば、co-labメンバーの世界が広がるのではないか。複数人で学ぶことで、一対一では出てこない視点も加わるのではないかと考えた潤先生。思い立ったら即実践が潤先生のいいところ。第1回はグラフィックデザイン編です。received_2092015740862760
まず、自分の中でデザインとは何かを明確にするワーク1が行われました。
参加者のみなさんに「デザインとは何か」をどんどん付箋に書き出してもらいます。10個以上は出してください…とプレッシャーをかける潤先生。付箋に書かれたワードを分類し、その分類に名前をつけて自分なりのデザインの定義づけをします。
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潤先生は分類されたジャンルに「コミュニケーション」「仕事」「好き」と名前をつけました。潤先生の考えるデザインとは、コミュニケーションの手段であり、自分の仕事であり、好きなことであるそうです。
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発表ではさまざまな意見が。
・整える デザインとは情報を整理し、見た目に表すこと
・アウトプット デザインとは伝えること
・可視化 デザインとはあいまいな言葉をどんな人にも伝えるもの
・新しくつくる デザインとは新しく生み出すもの
・魅力を上げる デザインとは魅力を伝えるもの
・共通の感覚 デザインとは人間が共通していいと思う感覚に近づくこと
・創造性 デザインとはアップデートするもの
・成長 見る人に半歩先の未来を見せられるもの
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どれも納得です。ワーク1は、情報を細分化し→取捨整理してコンセプトを導き→表現するというデザイン体験のひとつだったそう。デザイナーはいい意味で理詰めなんですね。「とりあえずかっこいいのつくってよ」といった曖昧なボールが投げられることも多い業界ですが、デザインにはコンセプトが非常に重要なのだそうです。
続いて、ワーク2。たくさん並んだ名刺の中から、各自かっこいい!と思うものを選びます。
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終わってみれば、何枚かの名刺に票が集中。つまり、人に刺さるデザインには法則があるということ。かっこいいものをつくりたいときは、多くの人がかっこいいと感じるものに含まれる要素を分解して取り入れることが早道なのです。
ここで登場したのが、潤先生のバイブル「ノンデザイナーズ・デザインブック」
その中からポイントを絞ってデザインのコツをお伝えいただきました。
・揃える 基本中の基本。揃えた上で外すと動きが出る。左揃えが無難。
・近接  情報をするグルーピング。結果、余白ができてすっきり。
・コントラスト 大小・色の違いや濃淡で差をつけて情報の重要性を示す。
・視線の流れ 左上から右下という視線の流れを意識して配置する。
・書体 種類を多用しない。文字は詰めると美しい。
(ただ、ウェブサイトのタイトルは空けていることが多く、トレンドかも)
・余白を恐れない 上手くないと寂しい印象になるが、詰めすぎないことが大事。
 
これらを押さえるだけで、格段にデザインが洗練されるそうです。
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「グラフィックデザインを構成するものは、文字・イラスト・写真・線・色くらいしかない。あまり難しく考えず、インプット・アウトプットをバランスよく積み重ねていれば上達します。日々、デザインから離れないこと。つまり…デザイナーは、デザインが好きじゃないとできない仕事ですね」
潤先生の熱いメッセージにメンバーも頷き合い、第1回のゼミは終了しました。
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今後の「スミカメゼミ」は、ある案件を取り上げ、どのように課題を解釈し、どうデザインしたのか、その生産性は…などとディスカッションし、お互いの意識を深めたり視点を増やしたりできる機会になりそうです。先生は持ち回り。メンバーそれぞれが個々の力を発揮して案件に向かっているからこそ、先生にも生徒にもなれる。シェアオフィスならではの光景かもしれません。

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