第12回プレゼン会を開催しました
6月25日、第12回プレゼン会を開催しました。プレゼン会は、メンバーさん同士がお互いの得意分野を理解し合い、コラボレーションのきっかけを生み出したいと開かれています。コロナ禍でオンラインによる開催となった今回は、メンバーさんやサンコー社員など約20名が参加しました。
今回のプレゼンターは、ビジュアルインタビューユニット「サンカク」の岡島梓さん、関美穂子さん、行政コンサルタントの株式会社Publicus(プブリクス)代表の金澤一行さん、そして豚革製品の製造・販売をするピガップの児嶋真人さんの3組です。
ビジュアルインタビューユニット「サンカク」
トップバッターはビジュアルインタビューユニット サンカク。ライターの岡島梓さんとグラフィッカーの関美穂子さんがインタビューを言語化、ビジュアル化してくれるチームです。
関さんは、旅行代理店や地域おこし協力隊を経て、フリーランスのグラフィッカーとして独立。企業やイベントで行われる議論や対話の場でリアルタイムに視覚化させるグラフィックレコーディングなどを行う、イラストで情報を整理するプロです。
岡島さんは、鉄道会社に勤めたのちに独立し、ライターとして活動をスタート。数々の経営者や事業家にインタビューを行い、記事の執筆やキャッチコピー開発を通して、思いや魅力を伝わりやすくする言葉のプロとして実績を積んできました。
そんな2人が出会い、これまで人の話を聞いて文章やイラストにする中で感じてきた、「伝わらないのはもったいない」という気持ちがきっかけとなり、企業向けに思考の言語化をサポートする事業として、2020年に「サンカク」をスタートさせました。
事前アンケート(問診票と呼んでいるのだそう)の内容をもとに、事前にインタビューの目的や課題の確認を行ったら、インタビューの本番。当日は対面またはオンラインで2時間のインタビューを行います。企業や個人の考えや想いの本質を捉え、視覚化・言語化して、「伝わる言葉」が見つかるようにしてくれます。
「コミュニケーションを支える役割でいたい」と話すサンカクのお二人。
本当に伝えたいことを伝わる形にすると、知るだけで人に優しくなれたり、共感や信頼につながったり……。岡島さん、関さんの2人が、一人ひとりの伝わる言葉や表現を見つけるサポートをしてくれることで、言いたいことが整理されてスッキリ!伝えたいことを整理したい人やチームや組織を強くするために共通言語や思いをつくって事業に勢いをつけたい会社の方たちには、おすすめですね!
行政コンサルタント 株式会社Publicus
続いて、行政コンサルタントとして活動されている株式会社Publicusの金澤一行さんがプレゼンをしてくれました。金澤さんは、コンサルティング会社で社会保障政策の研究員を勤めたあと、リクルートホールディングスで新規事業責任者として従事したのちに独立して、2018年に行政のコンサルティングを専門とする株式会社Publicusを立ち上げました。
金澤さんは、埼玉県庁官民連携アドバイザーや北海道上士幌町アドバイザー、総務省地域力創造アドバイザーとしても活躍していて、国や地方の行政、地方創生を支援するスペシャリストです。
地域の文化を高付加価値化させるために、DX推進や地域で楽しみながら仕事ができる人たちを増やすため、企業とビジネスパーソンをマッチングさせる求人サイト制作も手がけました。
従来、公共サービスは行政によって提供されることが多かったが、徐々に行政と企業と住民が協働してサービスを作る時代に変わってきている。だから、ここれからの公共政策は住民を巻き込まなければ機能しにくくなってくるため、「わかりやすさ」や「参加したくなる動機づくり」が重要だといわれるようになってきていると金澤さんは話します。
行政が政策をつくり、実行していくにあたって、今後さらにデザインが重要になっていくということから、金澤さんはさまざまなクリエイターと出会い、一緒に質の高い公共政策を推進していきたいと考えているそうです。
クリエイター向けのシェアオフィスに、なぜ行政コンサルタントの金澤さんが…?と思っていたメンバーもいたかもしれませんが、聞いて納得。「どうしてもco-labに入居したかったんです」と話す金澤さんとco-labのメンバーとのコラボレーションでどんなものが生まれるのか今から楽しみです!
そして、金澤さんの趣味の話でもうひと盛り上がり。
金澤さんはかねてから不良の文化の研究をしており、今は、趣味が高じて海外に向けて日本の伝統としてのヤンキー・暴走族文化の解説をするwebサイトを制作している途中のようです。ちょっと前まで、行政について少々堅い話をしていたのとは対照的に、なんともマニアックで面白い趣味に「自分の住んでいる地域には不良が結構いたので、その歴史や文化、興味深い・・・!」とメンバーさんたちの反応もすごく、盛り上がりました。その背景を知り、プロフィール写真の意味も納得が。
豚革製品ものづくりピガップ
茨城県潮来市出身の児嶋さんは、高校卒業後、関東鉄道でバス事業で運行管理の仕事に従事したのちに革製品のものづくりの世界に入りました。革製品の中でも、墨田区が国内生産量の約9割を担っているともいわれる豚革素材に特化して製品づくりを行っています。
なんと、キックボクシングのプロとして現役で活動をしているそうですが、豚革の製品づくりを追求するため、今年中に引退することを決意し、豚革といえば墨田区…!ということで、co-labへの入居を決めたのだそうです。
以前は牛革の製品をつくっていたこともあるそうですが、今では豚革を語るとき「豚さん」と呼ぶほど豚への愛情がすごい!
豚革は革靴のライニングやランドセルの内張りに使用されるなど、製品の表側ではなく、裏側で支える素材として利用されていることが多く、児嶋さんは豚革に光が当たるようにしていきたいと思っています。
「素材の良さよりも、豚革の原皮は日本国内のものを使用して製造されているという点で、自給自足ができているサステナブルであるという点をPRしていきたい」と話す児嶋さん。「この農場のお肉になった豚さんの革を使った豚革です」といえるように豚革がより広く知られるようにしていきたいと、今月からクラウドファンディングにもチャレンジされています。革小物というカテゴリにこだわりすぎず、さまざまな業種とのコラボをしていきたいと考えていて、例えば豚肉にこだわった料理を提供する飲食店向けにコースターやコイントレーを製作して、お肉だけでなく豚1頭を大切にしているというお店のブランディングにもつなげられるような取り組みも行いたいのだそうです。
墨田区の企業に豚革でノベルティをつくることを提案するなど、「豚さん」の革でさまざまな発想をしていきたいという児嶋さん。どんな豚革の製品が生まれるのか、楽しみですね。
ちなみに、この日はサンカクの関さんがプレゼンターの情報をグラフィックレコーディングでリアルタイムにまとめてくれました。さすが、わかりやすい。。!